3階までの階段をダッシュでのぼる
玄関にいたら、ピアノの音が聞こえたから

「はあ、はあ」

深呼吸して息を飲み込んでも苦しいくらい
もともとあいていた音楽室に足をふみいれる

ピアノの向こう側で笑ってるマキ

「やっぱり、ユリだと思った」
「あたしも、絶対マキだと思ったよ」


ピアノのもとへとよる。
置かれている手を見ると、マキの手は男の人なのに細くて長くて、きれいな指
あたしが自分の指をみてため息をつくと、見透かすようにマキは笑った


「ねえ、星に願いを、弾いて」
「いいよ」


鍵盤の上にそのきれいな指を重ねて、ピアニッシモで、奏でていく。
もう整った息をゆっくりはいて、目をつむった


ピアニッシモ


あたしも、ピアノと同じくらい小さな声で歌った
マキはまた笑って、弾き続ける

ピアニッシモの幸せは、あたしとマキに陽の光とともに降り注ぐ



(07,20)

ピアニッシモって言う響きがすき
優しい感じがする
マキさんは男の人です…!