窓の向こう側に海と空が見える
白いカーテンが揺れる
風が色を持たないのは、どうしてだろう。
君はベッドの上で熱心に赤色の紙を折っている
「何を作ってるの?」
「かみひこうき」
その紙飛行機、飛びそうだね
そういうと、彼女は得意げに笑った
「作り終わったら、たかしがかわりに飛ばしてね」
いいよ。
僕はなるだけ優しく笑った。
君がそのベッドの上から出れなくなってしまったのは、いつからだろう。
忘れてしまうほど、時が経ってしまった。
上半身しか自由のきかない体になって、君は一歩も外に出たがらなくなった。
太陽に浴びたほうがいいよ、昔そう言ったが
なら浴びれるほど大きな窓を作って、そう言われた。
「できた」
僕に「はい」と渡して、窓を指差した
僕は何も言わずに先を伸ばして飛ばす。
赤の紙飛行機は、しばらく空を舞ったあとにくるくると落ちていく
「どうして、赤なの?」
「あの青に負けないように、あの雲にまぎれてしまわないように」
落ちた赤だけが、ぽつんと地上に、いた。
どこまでもどこまでも、どこまでも
見えなくなったって、僕はわかるということ、証明してみせるから
(08,20)
こういう話を前に書いたことあるっちゃあ、ある(笑)
静かな雰囲気になってると、いい。