揺らいでしまうあたしの心。夢はここにある。…本当に?
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壁にもたれかかって、来ない電車を待つ。
ランダムで流していた歌は何故か切ない曲ばかりだ。


向かいのホームに電車がくる。
音をたてながら、
あたし以外の人をいとも簡単に連れ去ってしまった。
残されたのはあたし一人。
なんとなくイヤフォンをはずすと、何の音もしない。静寂。
怖くなって、あわてて両耳にイヤフォンを戻した。
ボリュームもさっきより少しだけ大きくして。




目を閉じて思い出すのは数分前。
改札のギリギリまで繋いでいた手が離れて、
ただ、見えなくなるまで振ることしかできなくなった手
あなたとまた、繋がれない日々が始まる。
ぬくもりが、まだ確かに残っている。ここにあるよ。
右手を左手で優しく包んでみる。そんなこと 虚しくなっただけだった



ああ、そっか。
切ない曲ばかりかかってるわけじゃない。今、そう感じてしまうだけ。
前、二人で一緒に聞いたこの曲は、いつだって幸せだったのに。
いつもならあの晴れた日を思い出していたのに。



音をたてながら、電車はあたしを迎えにきた

少しの間 開く扉

乗るのをためらって、結局閉まるぎりぎりに右足から乗り込んだ
加速、加速、かそ く
あなたとあたしはまた長い距離引き離されてしまうのだ
距離という心の穴に募るのはあなたへの想い
泣き出したくなる。
大きな掌であたしの愛を抱きしめて欲しいよ。


あなたは今、あたしと同じ思いでいるのかな。
どうかどうか同じ想いでいますように、と
どうかどうかあなたがこんな切ない思いで苦しんでませんようにと、願う。


終点。改札を通って階段を上りきった。
すれ違う車に、ビルのあかり。
一筋の風が吹く。どうしようもなく、こころが ゆれる。
滲んで、それでも輝く町並みに、あたしはあなたを見た気がした。

それで、また 泣いた。


透けたてのひらに、ぬくもり